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葬儀社選びのポイントは「霊安室」です。 以前、病院のトイレだけを調査して病院ランキングを作成した企画を、何かの本で見たことがあります。医者の得意分野とか置いてある最新医療機器とか看護士の対応とかは、一切関係無し。トイレの清潔度やバリアフリー度などを検査項目としていました。つまりあまり目立たないが、かならず患者が使うトイレが良い病院は、きっと治療も設備も対応も良いに違いないというコンセプトに基づいていた訳です。 |
死亡場所と霊安室(2001年5月17日火葬研究会講演資料より抜粋) ではあなたの肉親の誰かが病院で亡くなったと仮定します。まず反射的に葬儀の式場のことを考えると思います。しかしあなたが最初に直面する問題は故人の安置場所です。 いつまでも病室に安置していられないという逼迫(ルビ=ひっぱく)した状況を考えると、式場をどこにするかよりも、遺体を何処に安置するかという問題のほうが重要なのです。また葬儀社とのファーストコンタクトが起こる可能性も高く、「式場論」冒頭で述べた心理的安定、時間、情報の制限を強く受けるという点でも重要です。 下記に安置場所の選択肢とその長所短所をまとめてみました。
病室で亡なってから最初に安置されるのが病院の霊安室です。小さい病院では霊安室が無いところも多くあります。無い場合、葬儀社の人間は直接病室に伺うことになります。 次に病院で亡くなって自宅安置をするケースを考えてみたいと思います。 次にマンションやアパートで安置する場合について考えてみたいと思います。 次に葬儀社が所有する霊安室についてお話しします。これは霊安室を単体で所有するというよりは、葬儀社の持つ葬儀会館内にあることが殆どです。葬儀社が持つ霊安室の1番の長所は、外部からの弔問場所もしくはご遺体の安置場所を生活空間から分離することができるということです。遺族の方は長期間の看病による肉体的ストレスと肉親を亡くしたという精神的ストレスにさらされています。このような状況で弔問の方が自宅に訪れる場合は、遺族に対して疲労を与える可能性があります。葬儀業者の霊安室であれば弔問の方は自宅を訪れる必要がありません。もし遺族が付き添いに疲れたなら、そのまま自宅に戻って休めばいいのです。遺族が不在でも、遺体の管理、弔問者の誘導は葬儀社が行います。さらに長所をつけ加えるならば、葬儀会館内にあるので式場への移動が簡単であるということです。欠点は必ずしも自宅の近くにあるとは限らないということと、有料であることが多いという点です。
次に火葬場の霊安室について説明したいと思います。
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1−2霊安室ランキング |
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・調査方法について まずはハードに関する項目からです。最初は弔問しやすさ、つまり「アクセスの問題」です。霊安室のメリットとして弔問と生活空間の分離が可能と述べました。つまり弔問者を自宅に呼ばなくてもよいというメリットです。それを生かすには遺族だけでなく、外部の方も弔問しやすい立地条件でなくてはなりません。駅から徒歩5分以内を5点、駅から5分以上で喪家あたり駐車場10台以上を3点としました。駅から徒歩5分以上駐車場10台以下なら1点です。
「霊安室の室数」について
次はソフトに関する項目に関してです。
「建物内に入ればすぐに霊安室にたどり着けるようになっているか」
「運用上の規制」 以上配点の割振りは重要度に応じて行いました。 価格の項目を加えなかった理由は霊安室の料金が式場使用料に含まれている場合もあり、単純比較が難しいからです。そのため価格の項目は調査対象から外してあります。 「霊安室を持っていない葬儀社の評価」 事前相談者を装って調査した結果がこれです。
最終的に霊安室スコア順に並び替えて見たところ、ほぼ予想通りの結果が得られました。予想外の結果の部分も含めて分析しましょう。 これがこの論文で最も言いたいことです。ハードに関しては総合評価に○が多いように思われるかもしれません。これは対象葬儀社を会館所有数全国ランキングの上位を中心に選んだためと思われます。やはりたくさん会館を建設すれば問題点も建設の都度フィードバックされるでしょうから、改良された式場が建設されてきたはずです。実際建物としては(霊安室を除いて)あまり欠点のある物件は少なかったです。逆にソフトの部分はより総合評価にばらつきがあります。これは大手といえども人材のレベルにばらつきがあることを表しているではないでしょうか。 |
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本来なら、ここでこの論文は終わるところだったのですが、多くの葬儀社を見て回った副産物としてもう一つの法則を発見しました。 女性社員が優れている点は何でしょうか。 従来の葬儀業界は典型的な男社会でした。なぜならこの仕事は肉体労働がベースになっているからです。
現実問題として体力がものをいう世界なのです。筆者の場合、入社してから体力が足りないことを痛感しました。会社説明会では「イメージとしてホテルマンではなく、自衛隊員になる覚悟で入社してください」と話します。もちろん男性の私より軽い体重で私より重いものを持ち上げるパワーリフトの女性選手はたくさんいますので、女性だからだめというのは偏見にすぎないのかもしれません。しかし現実には多数の女性にとってハンデが大きいのです。 また葬儀業界は他のサービス業に比べて性別年齢を問わず転職率が高いといえます。その理由として上記で述べた ただし辞めるプレッシャーに拮抗して仕事を継続させるための力が働けば話は別です。まず体力の問題を解消するために、会館専属要員として女性を採用する葬儀社ができてきました。そうすることによって病院対応以外の前図の 波線の部分(体力的にハンデを負う部分)の負担が低減されます。もちろん会館を所有することが前提なのですが。 図式化したものを載せておきます。
註1 補論:葬祭業の適性について
補足しておくとARTISAN(アルチザン)は職人、MYWAY(マイウェイ)はわが道(を行く)、BURNOUT(バーンアウト)は燃え尽きること、BANKER(バンカー)は銀行員という意味です。 |
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| 過去10年前から数年前までは式場の時代でした。全国で会館の出店が相次ぎました。そうすることが他社との差別化を生んだからです。会館も飽和状態になり現在は価格の時代です。不景気や消費者の学習の結果もあり現在は価格を競い合うようになりました。いいことです。あと数年でサービスの時代になると思います。もちろん上位の企業はそのことに気づいていますし対策を講じています。ただ消費者がサービスを本当に、選択基準に盛り込むのはまだもう少し先です。この論文は少し先を見越しておきたい、そして葬儀社主宰の会館見学会に足を運んだりする、葬儀社を選ぶ消費者のお役に立つと思います。 最後にもう一度言いますが、葬儀社選びのポイントは「霊安室」と「20代女性社員」です。 またこの論文は就職先に葬儀社を希望している方にも役に立つと思います。一生付き合うかもしれない以上、できるだけ精度の高い葬儀社選びを必要としていると思うからです。 火葬場で、たまに見ず知らずの若い人から声をかけられることがあります。名前を呼ばれて怪訝そうな顔をすると就職活動中の会社訪問のときお会いしたとのこと。結局採用されなかったため別の葬儀社に就職したが元気にやっているそうです。彼(彼女)に関することを殆ど何も知らないのに、自分はなぜこんなにうれしいのだろうと不思議な気分になります。それほど希望者が多いとは思えませんが、この論文を読んで一人でも多くの方が良い葬儀社に就職することができることを願いながらこの論文を終えたいと思います。 |
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